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快適生活研究所情報 2025年2月号

経営姿勢:当社は「いのち」と「こころ」を大切にする経営に徹します

経営理念:信頼のネットワーク、人に優しい天然素材で快適生活のお手伝い

(1)読書をすると、人の見方が変わる。

昨年近くにあった3店舗の本屋さんが相次いで閉店したのには正直まいりました。中でもよく家内と買い物に行く近くのショッピングセンターの書店は暇つぶしにはもってこいの場所でした。幸い半年後、新たな書店が開店してくれて大いに助かりました。統計では最近の若者の半数以上が読書をしないそうです。しかし読書は知識や情報を得る手段ではないと思います。それならパソコンで十分です。最近目が弱ってきたこともあり、寝る前にはスマホで朗読を聞くようになりました。私は山本周五郎や藤澤周平の歴史ものを主に聞いています。特にお勧めの朗読者は沼尾ひろ子さん、津田千代子さんです。声が聞きやすいだけではなく、心の奥深い所に訴えかけてきて、時に感極まり涙することがあります。朗読もこの域までくると立派な話芸であり、芸術だと思います。読書がいいのは読むほどに別の人生を疑似体験することが出来ることです。本の中で語られる偉人の生き方に魂が揺さぶられて感動します。普段の生活では気づかないことを知り得た時、大きな満足感を得、嬉しくなってしまいます。最近読んだ「黒牢城」(米澤穂信氏の直木賞受賞作)は味わい深く、表現力の豊かさに感銘を受け、途中から時間をかけてじっくり読むことに切り替えました。浅田次郎さんの作品を読むと度々そう感じます。少し間をおいて2度3度と読むことがあります。昨年秋NHKでも放送された「母の待つ里」がそうでした。その類まれな表現力にはいつもうなってしまいます。それに、驚くのは立派な人はともかく、どうにもずる賢く口先だけが上手く、油断のならない悪辣極まりない人物が多くいて、プーチンや織田信長のように権力を持つと暴力的になり、弱い立場の人たちに対して思いやりがありません。少なからずそういう人達が歴史を動かしてきたことに驚きを感じ唖然としてしまいます。ですからロシアなどで起こっていることが別に特殊なことではなく、普段正義感や誠実さを金科玉条とし、それを信じて疑わない普通の私達にとっては、大きな違和感を覚えてしまいます。それを疑似体験し、憤慨し、興奮し、涙し、感動するのが読書をする醍醐味だと思います。

(2)お正月のテレビ番組に思う。歴史を変えるのは人の力。

テレビの行く末はどうなるのか。十数年前大橋巨泉さんがスポーツ番組とニュース番組しか残らないと話されていましたが、今から思うと慧眼だと思います。私が見たのは元旦に行われた全日本実業団対抗駅伝と箱根駅伝です。特にお正月二日間行われる箱根駅伝には、いつも夢中になってしまいます。スポーツに共通しているのはそこにドラマを越えるドラマがあり、何が起こるか全く予想がつかないことです。最近ではゴール間近で足が動かなくなり敗れた創価大。これはかわいそうでした。最後の最後まで目が離せないハラハラ感がそこにはあります。その計り知れない「神の手」ともいうべき摩訶不思議な出来事が時として目の前に現れます。そして駅伝には団体スポーツでありながら個々の力量や努力が走る姿の中に見えてきます。そして監督が持つ10区間を構想して、細部に渡り想定する洞察力。共同生活しているからこそ知り得る選手個々の強味や弱点を巧みに生かしていることです。青山学院大の原メソードには数年前から高い完成度を感じ、どこまでそれを追求できるのか当分見てみたいと思います。競合する大学の監督たちがどうやって勝利の糸口を見出すのか。(例えば今回中央大が見せた1区から逃げ切る作戦)監督の予測する能力と頭脳の鍔競り合いや絶妙な選手への声掛け。それが来年も楽しみです。 1月から始まった大河ドラマ「べらぼう」を見て驚きました。始まってすぐの吉原の火災シーンには圧倒され、スケールの大きさに目を奪われましたし、1回目を見ただけで心臓を鷲掴みにされました。昨年の「光る君へ」には平安文化を色濃く感じ、建物や意匠、衣装、小さな持ち物に至るまで本物を追求するプロ魂が見て取れました。共通するのはNHKの資金力、圧倒的な美への追求とこだわり、そのパワーでした。次回からも楽しみにして観ようと思います。