快適生活研究所情報 2022年4月号 |
経営姿勢:当社は「いのち」と「こころ」を大切にする経営に徹します
経営理念:信頼のネットワーク、人に優しい天然素材で快適生活のお手伝い
(1)ロシアのウクライナへの侵攻(2)
ロシアの侵略戦争はウクライナ軍の抵抗で思い通りには進んでいません。私達はプーチン大統領を誰も止められないという歯がゆさ、腹立たしさ、無力感を感じています。ロシアでは戦争反対者の声は封じられ、多くの国民には権力者のプロパガンダによって正しい情報が入りません。この戦争で私達は自由、それを支える民主主義がいかに大切かを実感しました。幸い私達は権力をチェックする機能を持っています。先月号にも書きましたが、民主主義とは自分とは違う意見をも認め合うことです。自分の意見だけが正しいと主張し、断定し、他を弾劾し、排斥することは民主主義ではありません。そこには自己抑制が必要です。テレビでウクライナの市民達が素手で戦車に立ち向かう勇気ある行動を見てとても感動しました。
(2)人生100年時代
人生50年と言っていた日本は異次元の世界に入りつつあります。ただ健康寿命は70歳のままだそうです。そのため死ぬことよりも、老けることへの不安が高まっています。昨年12月に英国の科学誌ネーチャー・エイジングにすごいことが書かれていて注目されています。「老化細胞除去ワクチンの開発に成功し、糖尿病や動脈硬化、フレイル(加齢により心身が老い衰えた状態)に対する改善効果や早老症に対する寿命延長効果を確認できた」論文の執筆者は順天堂大学大学院南野徹先生です。モーニングショーでも紹介されていました。「これまで報告されている老化細胞除去薬は抗ガン剤として使用されているものが多く、正常な細胞にも影響を与えて、副作用が起きる懸念がありました。そこで私達は「老化細胞」だけに作用し、副作用の少ない治療法の開発を目指して、20年以上にわたって研究を行ってきました」「人間の体の細胞は、少しずつ様々なストレスにより、DNAに傷が入ります。傷が入ったままだと、下手をすると癌細胞になります。癌にならないために細胞分裂を止めた細胞を「老化細胞」と呼びます。癌化を止める反面、老化細胞は炎症を起こす物質を出すので、他の正常な細胞を傷つけ、老化細胞を増やしてしまうのです。」つまり癌の発症を防止した代償として老化細胞が増えるのです。本来老化細胞は免疫の力で常に取り除かれているはずなのですが、免疫の力が落ちてくると溜まるスピードが上回り、老化細胞の量が増えてしまう。だから年を取るほど老化細胞は溜まっていきます。その結果身体機能や臓器が衰え、癌や心不全、糖尿病、アルツハイマー、変形性膝関節症、肺線維症などの大きな病気を引き起こします。今世界中でこの老化細胞を除去する研究が始まっていますが、南野先生の老化細胞除去ワクチンは世界をリードする存在です。このワクチンが実用化されると「元気で長生き」が実現出来ると思いますが、寿命が延びるわけではないそうです。これからますます先生の研究が注目されると思います。
(3)ステルスオミクロンに置き換わる
ガバナンス研究所の上昌広先生の季節要因説の通り、コロナウイルス感染症が春の訪れと共に徐々に減少しています。それを受けて政府は蔓延防止等重点措置を解きました。しかし、既にステルスオミクロン株に置き換わりつつあります。感染力はオミクロン株よりもさらに高いことが懸念されます。入院率や重症化率は同等でワクチンの有効性も同等だそうです。いずれにしろ特効薬が開発されない限り、コロナから私たちは解放されることはないでしょう。