快適生活研究所情報 2019年9月号 |
経営姿勢:当社は「いのち」と「こころ」を大切にする経営に徹します
経営理念:信頼のネットワーク、人に優しい天然素材で快適生活のお手伝い
(1)カンボジアの地雷撤去に後半生を懸ける人 高山良二氏
70歳以上の方はご存知でしょうが「ビルマの竪琴」という日活映画を(文部省特選映画)学校で見たことがあります。ビルマに一人残る水島上等兵を安井昌二さんが演じられていました。高山さんはまさに現代の水島上等兵です。高山さんは自衛隊にいらっしゃった頃PKOでカンボジアに派遣されていました。カンボジアでの任務を終えて帰国する時に「こんな中途半端な状態で帰っていいのか」という思いにかられました。自衛隊機からヤシの林がどんどん遠ざかっていく時高山さんは「俺は絶対にここに帰ってきて不発弾処理や地雷撤去を継続するぞ」と誓われたそうです。自衛隊を退官されて僅か3日後の2002年5月にカンボジアに渡られました。老後を心配した奥様に「俺には老後がないんだ。人生最後の仕事をやりたい。食べるものがなくなったら言え。その時は帰国して食べさせるから心配するな」と説得されたそうです。地雷撤去作業は、一人が幅1.5mを除草し、もう一人がそこを地雷探知機で探知します。金属反応がなければさらに40cm前進し、反応があれば小さなスコップやハケで少しずつ土をどかして、金属かどうか調べます。撃針に触れたら一巻の終わりですから、神経をすり減らすような作業です。そのため僅か40cm進むために1時間以上費やすこともあります。しかも重装備の防護服を着て40度を越す炎天下での作業です。この気の遠くなるような作業をして地雷を撤去した地域は現在東京ドーム41個分くらいになるそうです。そこに現地の芋が植えられています。高山さんは当初の作業は専門家だけでやっていたのを今は現地の住民を雇用し活動されています。そうすれば現地の人たちの地雷への警戒意識を高め、啓蒙活動もできるし、給料を支給出来ます。ところが最初にその提案をした所、猛反対されました。しかし18歳の女の子もいずれは結婚し子供が出来、お母さんになります。その子供がここで元気に遊びまわれるようになると説得されました。物事を判断する時一般的に周りの声とか空気に流されてしまいがちですが、本質さえ押さえておけば判断を間違えることはないと話されています。高山さんは現場主義とおっしゃいます。現場で物事を考えるのが基本だと。本質(何のために)と照らし合わせながら現場で試行錯誤するとおっしゃっています。カンボジアに長くいると今の日本が見えてきたとおっしゃいます。「日本は大きな戦争をしたことをもう一度思い起こさないといけません。日本はあの時無くなっていたかも分かりません。それを当時の世界の指導者が残すと判断しました。そこで日本の強さを痛感している指導者たちは様々な足枷をかませました。それが今色々な問題になって浮かび上がってきています。2千6百年続いた日本民族を残すために何が出来るか、危機感を持って真剣に考えなくてはダメだと思います。」「私はPKOの体験で、それまで培ってきた人生観や価値観が全てひっくり返されました。その時からこれから自分のいのちを何に使ったら一番いいのかということに思いを致すようになりました。カンボジアに再び赴いたのは55歳の時でしたが、正直えらいところまできてしまったなと思ったことがあります。向こう岸に泳ぎ切る自信もないし、元の場所にも帰れないし、どうしたいいのかなと。けれどそんな中で自分が出来ることを一つ一つやっていく内に、そういう心配をしなくなりました。今はそれまでの55年の人生は人生の本番を迎えるための練習だったと思えるくらい充実しています。」
我欲を離れて地雷撤去によってカンボジアの人たちに奉仕する高山さんの姿に私は感動しました。
(2)「まもるくん」豆知識 ヒノキ風呂を楽しむ
やっと気温も31度まで下がりました。夏の疲れを「まもるくん」を入れたお風呂で癒しませんか。