快適生活研究所情報 2010年11月号 |
経営姿勢:当社は「いのち」と「こころ」を大切にする経営に徹します
経営理念:信頼のネットワーク、人に優しい天然素材で快適生活のお手伝い
(1)赤とんぼに思いをはせる
日本におおよそ300億匹いるという赤とんぼですが、そういえば最近余り見かけません。赤とんぼの9割は田んぼで育つことをご存知でしょうか。したがって減反が進み農薬が多用されると減っていくのです。宇根豊氏の「百姓仕事が自然をつくる(築地書館)」を読み目から鱗でした。宇根氏曰く「赤とんぼは自然だと認識されたが、それが百姓仕事によってもたらされることは認識されなかった。ということは、近代は自然を発見したが、自然をささえている仕事を見失った、とも言えるだろう」。
私の住居の周りには田んぼが沢山あり、日本晴れという種類の稲作が盛んです。お百姓さんが畦道を草刈機で熱心に除草している姿をよく見かけます。決して除草剤を使いません。その訳がこの本を読んで良く分かりました。「春の七草が、山野の野草ではなく、全部畦草であることを考えればいいだろう」。畦草は牛馬の飼料としても大切にされていたそうです。お百姓さんは棚田の石垣の草や畦草を毎年取っています。「棚田の石垣の草は毎年冬には取らないと石垣が呼吸できなくなる。畦草も切らないと背丈の高い植物だけになり、低い植物は陰になり負けて枯れていく。そうすると単一植物の草ばかりの畦になって崩れやすくなる。1ヶ月に1回の草切りによって多様な植物が育つ。害虫も発生しにくくなる。とくに山間地の棚田は花の種類が多い。50種はくだらないだろう。(中略)棚田の石垣や土手の畦を美しいと思う感性は、畦を手入れする仕事をたいしたものだ。大変だろう、と評価する思想とセットにして、新しい文化にしなければならない」。
私達はこれまで経済性を優先し、効率を追求してきましたが、その裏側で棚田の草切りは除草剤に変わり、メダカやトンボなどが住めない自然環境に変えてしまいました。宇根氏は「カネにもならない仕事を評価する社会はできるのだろうか。言い換えると近代化の恩恵をこれだけ受けている社会を、どう変えていけばいいのだろうか」と問いかけています。「すぐにそれを実現するしくみ(経済)や政治(補助金)を構想しようとするから、現実の前で無力感に陥るしかなくなるのだ。しくみよりも前に、まなざしを変えるほうが先だ。(中略)『トンボやメダカじゃメシは食えない』と発言する百姓の中の近代化精神と、同じ百姓が「もう一度メダカやホタルの川で孫を泳がせてやりたい」と言う時の近代化前の価値観との対立を「どうしたら解決できるのだろうか」と考える。「まなざし」が新しいのだ」。先ず身近なところにある自然を見つめ直す「まなざし」を私たち一人ひとりが持ちたいものです。おりしも今名古屋でCOP10が開催されています。
(2)まもるくん最新情報 10月出荷分からヒノキの香りがより豊かに
「まもるくん」は青森ヒバと台湾ヒノキの精油から抽出されるヒノキチオールを主成分にしています。製造元から台湾ヒノキ精油のバージョンアップを行ったとの連絡がありました。入荷した「まもるくん」は馥郁としたヒノキの香りがさらに強まりヒノキに近いものになったと思います。特に台湾ヒノキは芳香性に優れていますのでこの特徴をこれまで以上に生かしたのでしょう。ご期待頂きたいと思います。