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快適生活研究所情報 2009年08月号

経営姿勢:当社は「いのち」と「こころ」を大切にする経営に徹します

経営理念:信頼のネットワーク、人に優しい天然素材で快適生活のお手伝い

(1)師弟 荒川博氏と王貞治氏そして川上哲治氏との出会い

宗教学者の山折哲雄さんがおっしゃっていましたが、本来教育は経験のある者が新しい人に教えるという垂直軸で、その意味で一人の師、一人の弟子が基本だそうです。そこに一人の自立があります。まさしく荒川氏と王さんの師弟関係はその好例です。お二人の出会いですが、中学2年生の王さんが草野球をしていた時、たまたま近くを散歩で通りかかった荒川氏が目に留めて声をかけたことに始まります。その試合で王さんは左投げで、右打ちでした。荒川氏は王さんの3打席目に「坊や君は左利きなんだろう?次の打席は左で打ってごらん」と突然声をかけました。王さんは言われた通り左打席に入って見事に二塁打を放ったのです。荒川氏曰く「左で打てと言われて「はい」と答えた素直さね。これが王の一番のいいところであって、それが今日の成功をもたらした。」「習い方がうまい人とは習う素直さがある人だ」。

「出会いといえば私たちが忘れてはならない人がいる。私が31歳の時監督の川上さんからコーチに招かれて、しばらくした時に、あ、俺はこの人の下で働いたら幸せが来ると思ったんだ。私はよその監督の下にいる時に素直になれなかった。心の中で批判ばかりして、ちっとも尊敬できなかった。それが川上さんの下へ入った時には、素直にこの人の言うことを聞いたら、俺は絶対幸せになれると感じたんだ。打撃の神様と言われた川上さんが王に一からバッティングを教えるにはコーチをつける以外にないと決意し、その人物が自分だったのだと思った時、私は奮い立ったんだ。だから王貞治は私一人で作ったのではない。」

(2)建築家 安藤孝雄氏 不況下の思い

今の日本人には目標がないと思います。今大切なことは自信を持って努力することです。先ず働くことです。自分たちがすることを見つけることです。何もなければボランティアで働いてみてはどうですか。今の若い人は言われたことはやるけれどそれ以上はやりません。

人生の幸せは美しく歳を取ることです。そのためには読書に親しんで自分自身をメンテナンスすることが必要です。そして自分が世界に対して何が出来るのかを考えてほしい。今不況の時にこそ文化が大切です。古いものを再認識し、歴史を知り、そこから学び、その良さを見つけて、古いものをどう残し生かすかを考える。今を楽しく生きていないといいものは創れません。

これまでの日本人はいざという時に強かった。しかし30年間平和ボケしているので頭を切り替えることが出来るかどうか。それには自由な心、遊び心、生命力が必要です。失敗を恐れないで忍耐強く前に進むことです。失敗の数だけ考えることができます。

リーダーの責任は次の世界を作ることです。失敗のない社会を創ろうとしても駄目です。生きる力、生活する責任。そのリアリティーは毎日の生活の中にあります。メールではなく手紙を書きましょう。人間同士の対話が大切なのです。携帯電話は人間の愛情を殺ぐと思います。人間の心が社会を作っていきます。しゃべらない社会は人間を滅ぼします。人間を忘れて建築はありえません。面白い仕事、地域社会への責任感が40年間私が第一線で働けた源泉だと思います。目標のある時に人は老いません。自分の心を育て、今を一生懸命生きることが大切です。

(3)夏季休暇のお知らせ 恐縮ですが8月10日から17日までお休みさせて頂きます。