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快適生活研究所情報 2016年5月号

経営姿勢:当社は「いのち」と「こころ」を大切にする経営に徹します

経営理念:信頼のネットワーク、人に優しい天然素材で快適生活のお手伝い

(1)難病を治療できる時代がやがて来る 東大大学院教授片岡一則先生の挑戦

50年前にミクロの決死圏というアメリカのSF映画を見たことがあります。この映画は医療チームを乗せた潜航艇をミクロ化して体内に注入し、脳内出血を起こした大事な科学者を救うというあらすじでしたが、まさかこれを実現しようとする取り組みが日本人の手で進んでいようとは。ウイルスと同じ大きさの50万分の1のマシン。その第一段階としては抗癌剤を内包した高分子ミセス(集合体)を癌の中心部まで運び、集中的に薬を働かせるというものです。そうすることで副作用もなく、耐性癌や転移癌にも非常に高い効果を発揮するのだそうです。「そもそも人間の体はウイルスのような粒子が血管内に入ると免疫細胞が異物と感知して捕まえようとするんです。ナノマシンの表面を水に馴染みやすい高分子で覆って、血中を自由に回れるようにしました。正常な血管と癌の血管では構造が異なり、正常な血管は内皮細胞と基底膜できちんとバリアが張られ、ウイルスやナノマシンが通れません。ところが多くの抗癌剤はウイルスより小さいためにバリアをすり抜けて正常な細胞をも攻撃してしまうのです。これが副作用の原因です。一方癌の血管は隙間が大きく、そのため正常な血管なら通れないナノマシンでも癌の血管を通って癌の組織の中に入っていくことが出来るんです。ナノマシンはウイルスと同じサイズですから癌の細胞の膜をすり抜けることが出来ないのです。癌細胞は「どうも変なやつが来た」と感知して自分の細胞膜を内側にへこませて粒子を包み込んでしまう。そして胃のように酸性の消化酵素を放出し、溶かそうとするのです。私はそれを逆手にとってpHが下がる高分子ミセスの構造が壊れて、薬がワーッと出てくるように仕掛けました。ギリシャ神話の「トロイの木馬」です。癌細胞が気付かない内に侵入し、抗癌剤を放出して癌細胞を死滅させることが出来ます。現在臨床試験が行われています。第T相の安全性チェック、第U相の少人数での臨床試験、第V相での500人以上の規模での臨床試験。これで既存の薬と比較して効果があるかどうかを計ります。今は第V相まで進んでいるナノマシンは二つあり、乳がんと膵臓がんを対象にしたものです。順調にゆけば2017年末承認申請され、2018年に世の中に出ます。次の段階は脳腫瘍を対象にしたものです」まさに難病が治療できる時代がそこまで来ているのです。片岡先生が研究に着手された1984年頃、先生の研究は学会からほとんど無視されていたそうです。それが「高分子のような分子量の大きな物質が癌の血管を透過できる」ことを最初に発見した熊本大学の前田浩先生と松村保広先生との共同研究で、大きく前に展開したとのこと。「一人では決して出来ません」と謙虚に話されていました。先生は「頭が強くなければなりません。絶対に諦めない、ブレないという姿勢でやっていると、必ず見つかるのです。一見何もないようなところから宝の山がね」「目の前の出来事を素直に受け止める情熱を持ち続けることが運を掴む」と力強く述べられているのが心に残りました。

(2)まもるくん豆知識 害虫が出はじめる季節です。「まもるくん」の出番です。

通販のレビューを見るとムカデに困って「まもるくん」を使い始めた方が随分多いのに驚かされます。中には効果がなかったとおっしゃる方もいます。しかし噴霧して直ぐに効果が出ると却って使うのが怖くなるのではないでしょうか。以前ムカデに大変困っておられた奈良のある特養で、施設長さん自らブリキ製のバケツにムカデを入れてテストされました。結果は1時間後に見ると死んでいたそうです。それを見て「まもるくん」を導入されました。